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夏越の祓

Shinya

夏越の祓/茅の輪くぐり/通過儀礼/カウンセリングオフィスフロローグのコラム

 6月30日に行われる「夏越の祓(なごしのはらえ)」は、一年の前半を無事に過ごせたことに感謝し、心身の穢れを祓い、残る半年の平穏を願う神事です。
 「穢れ」という言葉は、少し特別なもののように感じられるかもしれません。しかし、日本人が古くから考えてきた穢れとは、必ずしも罪や過ちを意味するものではありません。日々の暮らしの中で積み重なる疲れや悲しみ、不安やストレス、心身の不調、あるいは「ついていない感じ」といった感覚なども穢れとしてとらえられてきました。
 夏越の祓の時期になると、神社に大きな茅の輪が設けられます。神社によって細かな作法は異なりますが、一般的には茅の輪を、左回り・右回りと左右を変えながら、三度くぐります。
 輪は「こちら側」と「あちら側」を分ける境界とされ、それをくぐることで古い自分から新しい自分へと移る通過儀礼としての意味があると言われています。一年の前半の災厄を祓い、後半を健康に過ごせるよう願う日本古来の風習として親しまれています。
 また、この時期には「水無月(みなづき)」と呼ばれる和菓子をいただく風習もあります。水無月は、白いういろうの上に小豆をのせた三角形のお菓子です。昔は暑気払いのために氷を口にしたいと願っても、氷は貴重で庶民には手の届かないものでした。そこで氷の形を模した三角形のお菓子を作り、邪気を払うとされる小豆を添えて食べるようになったと言われています。
 私たちは日々の暮らしの中で、さまざまな出来事に向き合いながら生きています。うれしかったこともあれば、思うようにならなかったこと、心に引っかかっていることもあるでしょう。忙しい毎日の中では、それらを振り返る機会は意外と少ないものです。夏越の祓は、そうした半年間の歩みを見つめ直し、「ここまでよくやってきた」と自分自身を労う節目でもあります。
 これから迎える本格的な夏は、暑さや疲れがたまりやすい季節です。茅の輪をくぐったり、水無月を味わったりしながら、半年の無事に感謝し、心と身体を整える時間を持って見るのもよいかもしれません。
 6月の終わり、神社の境内などで茅の輪を見かけたら、ぜひ足を止めて、自分自身の無事と大切な人たちの健康を願うひとときをもってみてはいかがでしょうか。

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