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投影と影

Kurabayashi

投影と影/ミモザ/春/カウンセリングオフィスフロローグのコラム

 「この人はなんとなく苦手だ」「あの人から良く思われていない」など、「嫌な感情」を感じることは誰にでもあることと思います。
 私たちは、現実のままに感じているつもりでも、実は自分の感情を相手に投影(プロジェクション)してそう感じているだけなのかもしれません。主観的に感じていることを、現実のことだと受け取ってしまうことがあるのです。
 このような心の動きは、人間関係に誤解を生じさせることにもつながりかねませんので留意が必要です。

 投影(プロジェクション)とは、自分の感情を無意識のうちに外界に投射することを言います。悲しい時に街中がモノクロに見えたり、嬉しい時に世界が輝いて見えたりするのも、この心の動きによるのです。
 たとえば、「自分のことは自分でやるもの」という自立心の強い人が、「あの人はいつも手伝ってもらっている」と指摘することがあるとします。これは、自分の中にある「甘えたい」という欲求を認められず、その感情を相手に投影(プロジェクション)していると考えられるのです。自分の中にあって欲しくない感情を切り離し、自分の外に置くことで、自分を守ろうとしているとも言えるのです。

 影(シャドー)とは、受け入れられないと隠したり、無意識のうちに抑圧したりしている心の暗い部分のことを指します。影(シャドー)には、嫉妬心や攻撃性のようなネガティブな側面だけでなく、未開発な力といったポジティブな側面も含まれていると言われています。
 私たちは、社会に適応しようとする成長の過程で、影(シャドー)を心の奥深くに閉じ込めてしまいます。しかし、それは、時間が経っても消失することはありません。そして、その影(シャドー)は、投影(プロジェクション)という心の働きにより、外界に映し出されます。

 つまり、私たちが他者に感じる「嫌な感情」は、自分の影(シャドー)の現れとも言えるのです。

 このような、投影(プロジェクション)と影(シャドー)の関係を理解することは、自己理解を深める上でも、自己を成長させるためにも、とても重要と思われます。
 憤りを強く感じる時や、逆に強く心惹かれる時は、内なる影(シャドー)が何かを映し出そうとしているかもしれないと考えてみてはいかがでしょう。

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